子宮腺筋症での開腹手術。【体験談:第3回】
第3回「結構厄介な子宮腺筋症」
最近、女性の不妊症患者が増えているそうです。
不妊の原因は、いろんなものがありますが、中でも内膜症は、妊娠するには大敵だとも言われています。
子宮内膜症とは、子宮以外の部分に内膜状の組織が出来てしまい、その内膜状の組織の中に血液が溜まり、生理時に出血が起こるのと同じように、その内膜部分でも出血が起こりますが、血は排出されませんので、内出血のような状態が起こってしまうものです。
これが激しい痛みとなり、生理痛となるのです。
この子宮内膜症が続くと、本来の子宮内膜が厚くなりませんので、受精卵が着床する場所が無くなってしまい、結果的に妊娠することが難しくなるようです。
私の場合には、子宮内膜症に似ていると言われている、単独の疾患である子宮腺筋症
子宮腺筋症とは、結構厄介なものであり、内膜組織が子宮に出来るのですが、その部分が硬くなってしまい、受精卵が着床出来ない上に、子宮もどんどん肥大化していくと言うものです。
生理痛も激しく、妊娠も難しくなるため、不妊治療に通い、それで判明することも多い疾患だそうです。
本来ならば、この腺筋症を先に治療すべきでしたが、私は、内膜症や線筋症の存在を知らなかったため、タイミングや人工授精から不妊治療を始めました。
結局は、高度治療にステップアップを決意したことで、子宮内膜症や子宮線筋症の存在を知りました。
子宮腺筋症の治療法、私の場合
子宮腺筋症の治療は、進行が激しく、症状が酷い場合には、開腹手術によって内膜部分を切除する方法と、症状の軽い初期には、低容量のピルを用いて、ホルモンを止めることで、子宮の収縮を予防する方法があります。
私は両方とも経験しましたが、身体にメスを入れる開腹手術はとても大変でした。
手術は全身麻酔で行いましたが、手術中の痛さは、実は、そんなにありませんでした。
ただ、お腹の中を触られていると言う感覚が常にあり、とても気持ち悪いものでした。
手術当日は全く身体の感覚がありませんでしたが、次の日が大変でした。
身体の回復のため、高熱が出て、それでも身体を自由に動かすことが出来ませんし、脚がまるで自分のものでないように、空中に浮いているような、なんとも形容しがたい感覚に見舞われました。
それは声も出せないほどの苦しさでした。
開腹手術なので、感染などの予防や術後の回復のため、2週間は入院が必要となり、仕事や家のことなど、いろいろと大変でした。
生理痛が酷いと感じたらすぐに病院へ
この後、幸運なことに顕微鏡受精と移植で妊娠、出産することが出来ました。
子宮内膜症や子宮腺筋症があるかどうかは、普通に生活をしていれば分かりにくく、超音波などで確認しないと、判断はつかないようです。
これらに掛かっていると、もし、妊娠したとしても、子宮腺筋症や子宮内膜症が妊娠の続行を邪魔することもあるようです。
私の子宮腺筋症の場合だと、子宮の中にあちこちに腺筋症が出来ていたため、受精卵の着床が難しく、子宮の中で育つのも困難だったようです。
初期の子宮腺筋症ならば、薬で治療することが可能なようですので、生理痛が酷いと感じたら、婦人科や不妊治療の専門の病院で超音波検査を受けることをおすすめします。
【全7話】Cさんの不妊治療体験記
- 【第1回】「結婚と同時に不妊治療、そして転院からの手術。」
- 【第2回】「人工授精3回、いずれも失敗。」
- 【第3回】「子宮腺筋症での開腹手術。」
- 【第4回】「冷凍受精卵移植。2回目で奇跡的に妊娠。」
- 【第5回】「顕微鏡受精の費用、流れ。私の場合は…」
- 【第6回】「私が不妊治療中に辛かったことは」li>
- 【最終回】「現在不妊治療中の方へ。私が妊娠に至るまでにしたコト。」