3年間に及ぶ無精子症の治療でかかった費用は・・・【体験ブログ:第2話】
無精子症手術、採卵・凍結胚移植が各4回の治療費用詳細は。
不妊治療を開始して約3年が経過しました。
私が行ってきた治療は、無精子症手術のためのmicroTESE、採卵・凍結胚移植が各4回です。
男性不妊の検査から手術には31万円かかりました。
血液採取によるホルモン値や遺伝子検査・TESE手術では21万円かかりました。
採卵1周期あたりの費用は・・・
採卵では生理3日目に受診し14日目に採卵という流れでそのうちに5日ほど通院します。
1周期あたり30万円前後かかりました。
費用の内訳は、1回の通院につき血液検査が約8千円、エコー検査が約3千円、自己注射が約2千円でした。
採卵には麻酔を含めて約9万円、卵胞を培養したり授精操作には約10万円でした。
凍結胚移植でかかった費用、詳細は・・・
凍結胚移植では生理2日目に受診し、35日目あたりでようやく移植ができていました。
一般的な移植のスケジュールより長めなのは子宮内膜がなかなか厚くならずにいたためです。
こちらは1周期あたり20万円前後かかりました。
費用の内訳は、1回の通院につき血液検査が約3千円、エコー検査が約3千円でした。
採卵と比べて血液検査の項目が少ないため検査にかかる費用は少し安くなります。
移植の技術料として約2万円、凍結胚を融解、培養するために約10万円かかりました。
さらに流産手術も一度経験しましたが、約2万円の処置でした。
民間の医療保険の給付金はとっても重要です
上記に示した治療内容のうち、TESE手術と流産処置には民間の医療保険の給付金を受け取ることができました。
これだけ多額の費用が毎月のようにかかるわけですが、皆さんはどのように費用を捻出されているのでしょうか。
私たちは貯金を取り崩していることがほとんどです。
毎月のお給料がそのまま治療費となってしまうので家計は赤字というのが現実です。
一方で、国や地方自治体の助成金を利用することも重要です。
現在、年齢や申請の回数に制限はありますが採卵から移植、判定までに15万円の助成金が出る制度があります。
他にも男性不妊の補助をするという自治体があったりと少しずつ治療への理解がなされていると感じます。
病院での申請書や戸籍謄本が必要など手続きはやや煩雑ですが、利用して少しでも負担を軽くしてもらいたいです。
私の通う病院では申請の呼びかけをしてくださるのでありがたく思っています。
また、子育てを支援する信託制度も始まり両親や祖父母からの協力も得やすくなったかと思います。
出産、育児と共に不妊治療にも贈与税が非課税で資産の移転ができるようになっています。今や、夫婦だけでなく家全体の話であると言えるのでしょう。
もう少し不妊治療の助成金が充実すれば・・・
これまで大きなお金を動かすことに縁のなかった私たちの両親は、この制度のことは全く知らないと思います。
伝えることは困難で、なかなか援助を申し出ることができずにいます。
今思うことは、治療に対しての手厚い保障や保険の対象を拡大してほしいということです。
高齢者や子育て世帯への助成金は充実しており、今ある生命を大切にするということは理解できます。
しかし、不妊で悩んでいる人の多さも知ってほしいです。
不妊治療に関わること、何でも保険が使えるのなら、何でも助成金が出るのならもっと治療に積極的になれるのにな、そんな思いもあります。