体外受精にリスクはあるんですか?

高度生殖医療として、多くの方が治療を実施する「体外受精(IVF)」。
人工授精等よりも格段に高い成功率を誇っており、特に高齢出産を考えている方にとっては不妊治療の主軸といって良いかもしれません。

そんなメリットだらけの体外受精ですが、良いところだけではありません。
リスク・デメリットもしっかりと存在するのです。

特にこのリスクは基本的にですが高齢になればなるほど上がっていきます。

これから体外受精を予定している方や、実施を考えている方は事前にしっかりとリスクやデメリットを理解しておきましょう。
今回はそんな体外受精(IVF)のリスク・デメリットをご紹介していきます。

【多胎率の向上】体外受精(IVF)のリスク・デメリット-1

これは別にリスクやデメリットと取らない方も多いと思いますが、ご家庭の状況によってはリスク・デメリットとされる方も多いので敢えてしっかりとご紹介します。

一般的に自然妊娠の場合の多胎率は、約0.5~1%程度と言われています。

これにくらべ体外受精での多胎率は、約15%程まで上がると言われています。
約7組に1組は双子や三つ子の多胎で妊娠出産するのですから、かなり高い可能性と言えるでしょう。
これは体外受精では、より妊娠率を高くするために複数(2~3個)の胚を移植することが行われているからです。

自然妊娠と比べて10倍以上の多胎発生率があることを認識しましょう。

【流産率が高い】体外受精(IVF)のリスク・デメリット-2

一般的に自然妊娠の場合の流産率は、約10~15%程度と言われています。
あくまで統計上のデータですが体外受精の場合、この数値が20-22%ぐらいまで上がるとされていますので注意が必要です。

【卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生率が高くなる】体外受精(IVF)のリスク・デメリット-3

体外受精では採卵時に排卵誘発剤を使用することが多いです。
この排卵誘発剤を使用した際、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が発生することがあります。

これは排卵誘発剤によって卵巣が過剰に反応して腫れてしまい、胸水や腹水がたまったり・血液がドロドロになったり、呼吸が困難になるなどの症状があるとされています。
この卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が重たくなってしまった場合は入院する事もあるので注意が必要ですし、事前にしっかりとこのようなリスクがあるという事は認識しておきましょう。

このほかにも先天的な奇形の可能性がわずかですが、上がることがあったり、由来の違う血液をもつキメラの可能性がごくまれにありますので、これもしっかりと認識しておきましょう。

このように様々なリスクを内包しているのが体外受精です。
あとから知らなかったでは済まされない世界の事ですので、事前にパートナーと共有しておきましょう。

まずはしっかりと体外受精をする前に担当医師から根掘り葉掘り色々と体外受精について聞きましょう。
疑問や不安をもったまま体外受精を行うような事はしないでくださいね。

>>体外受精の流れ、費用、デメリット【まとめ】

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