乏精子症とは?とその治療法は?
精子の数が少ないのが乏精子症
WHOが2010年に改訂した精液の基準値では、精子濃度は1mLあたり1500万個以上とされています。
乏精子症とは、この基準値よりも精子の数が少ない場合のことを言います。
精子が少ないのですから必然的に妊娠率が下がることはわかりますよね。
とはいっても、乏精子症には症状に幅があり、軽度であれば可能性は低くなるものの自然妊娠も可能です。
逆に重度の乏精子症では自然妊娠を目指すことは難しくなってしまいます。
また、このように精子を作る機能の障害を造精機能障害といいます。
なので、乏精子症は造精機能障害の一種と言えます。
なお、逆に、自然妊娠しやすい精子濃度とされるのは1mLあたり4000万個以上といわれており、
妊娠を望むのであれば、出来る限り正常で健康的な精子が4000万個あるようにすることが男性の妊活でもあります。
ちなみに、この精子濃度の検査ですが、検査結果は非常にバラつきが出てきますので注意が必要です。
一回きりの検査では確実な診断は出来ません。
体調などに大きく変化が出るのが精子濃度なのです。
1mLあたりの濃度が低かったとしても、体調のせいなのかもしれないのです。
寝不足であったり、食事を抜いていたり、仕事が忙しかったり、極度のストレスを抱えていたり、生活リズムが不規則だったりした場合は、必然と精子濃度は低くなる傾向があり、それらが複合的になると乏精子症と診断される場合があるのです。
一度きりにせずに何回か受けることをお勧めします。
一番の治療法は「人工授精・体外受精・顕微授精」
精子の数が少ないのが乏精子症ですが意図的に精子の数を増やすことは難しいです。
このため、精子の数を増やすのではなく、少ない精子でも意図的に受精させることが治療法となります。
乏精子症が軽度の場合には人工授精が効果があり、中等度の方の場合には体外受精が一般的になってきています。
さらに1mlあたり数100万個の精子濃度のような重症度の方の場合、最近では顕微授精をされる方が増えてきました。
このように、精子の濃さで変わってくるのが乏精子症の治療法ですがそれによって治療費やかかる時間、成功率なども大きく変わってきますので注意しましょう。