「そろそろ子供は?」何気ない一言で傷つく日々。【体験ブログ】
ショックとストレスで生理不順からの不妊
私が不妊治療を始めたのは突然でした。
結婚して一年程は経過していましたが、ママ友とのトラブルや夫婦2人で過ごす時間が無くなるなどのデメリットばかり感じてしまい、子どもがほしいと思えませんでした。
そんな時、夫がケガをしてしまいそのショックとストレスで生理不順になってしまったのです。
最初は何か病気を疑い病院に行き、いろいろ検査をしてもらったのですが異常もなく安心したのを覚えています。
そこから生理を起こさせる薬などを使うために病院に通ったのですが、20代後半という年齢や専業主婦であったことから、いつも婦人科の先生が「子ども希望でしたよね?」と勘違いをして質問をしてきました。
最初ははぐらかしてはいたのですが、毎回そのあと流れる空気が窮屈でついに「はい。」と言ってしまったのです。
始めはタイミング法で治療スタート
それからはタイミング法という不妊治療の中でも初期段階の治療を始めました。
ベースとしては自然妊娠で、排卵日を狙ってタイミングをとるというものですが、ストレスで一度こじらせてしまった生理不順が自力ではなかなか治らず排卵誘発剤と、排卵後の高温期を保つための薬、着床しやすくするための注射などを行いました。
これまで不妊治療と自分は無縁とも思っていましたし、病気でない場合は避妊を辞めればできるものだと考えていました。
いろいろな薬を飲み、二日に一度の注射をしてもなかなか授かることができませんでした。
「頑張ったのにできなかった」のストレスに押しつぶされそうになり
タイミング法と言えば不妊治療の中では治療費は少額ではありますが、子どもを持つことに戸惑いをもちながらお金をかけ、健康に気を使ったりしてもそれでも授かれないというのは非常にストレスのたまるものでした。
そこからおよそ半年ほど、同じ治療を続けましたがホルモン剤で太ることや、「頑張ったのにできなかった」のストレスに押しつぶされそうになり現在は生理も自力でくるようになったので治療をやめています。
何気なくその場の雰囲気で始めた不妊治療でしたが、これまで感じたことのない悔しさや悲しさや絶望を味わいました。
例えば仕事であれば、極端な話ですが頑張ればそれだけのお金がついてきます。
試験に受かりたければ、勉強すればいいのです。ただ不妊治療は違います。
いくら体を温めても、食事に気を使ってもできないときはできないのです。
この様な自分だけではどうにもならない敗北感と、「そろそろ子どもは?」という世間からの目と、気が付けば数えきれないプレッシャーとストレスを抱えていました。
嫌な感情も自分自身が受け入れてあげると他人にも少し優しくなれたような気が
ただ、タイミング法という不妊治療をやらなければよかったとは思っていません。
生理不順になっていなければ、自分の体をいたわってあげることが大切だということにも気が付かなかったでしょう。
また、不妊治療を行っている人の苦しみや、子どもができないという劣等感を感じてしまうことも感じることがなかったように思います。
【赤ちゃんを授かる】ということはきれいごとばかり並べられがちですが、不妊治療中はほんとうに自分ではどうすることもできない醜い感情も湧き出てきます。
そういった嫌な感情も自分自身が受け入れてあげると他人にも少し優しくなれたような気がします。
ノンストレスで子供を授かる方がもちろんいいに決まっていますが、子ども1人立派に成人させるためには自分自身が本当の大人になる必要があるのです。
不妊治療は、まだ見ぬ子どもへの教育の為の土台作りだと考えます。