韓国ソウルで不妊治療を行いました。【体験ブログ】
韓国ソウル在住M.S さん
韓国人の男性と37歳後半という比較的遅い結婚でしたので、半年経った頃の38歳になってすぐに病院を訪れました。
検査の結果は「高齢による卵巣機能低下」と「排卵障害」とのことで、先生の強い勧めもあってすぐに体外受精に進みました。
今思えば、「体外受精を1~2回して見れば赤ちゃんを抱けると思うんですよね」という先生の言葉を、そのまま信じてしまい「結果が出なかった時の事」を全く考えずに進んでしまったことを後悔もしています。
最終的には、体外受精に四回チャレンジし、一度は着床までしたものの育たず、残りの三回は全くかすりもしない残念な結果に終わりました。
体外受精1回目と2回目の間の周期には子宮内視鏡検査もしており、トータルの治療期間は11か月、かかった治療費は国の補助金・助成金を含めると日本円で約160万でした。
結果が出なかったことはとても残念ではありますが、なによりも治療を進めるにあたり、韓国人である主人との考え方の違いについて、多くのストレスを抱えました。
治療の事実は出来れば夫婦二人の間に留めて置きたい私は、結果が出る度に親・兄弟・同僚・近所の知り合いにまで知らせる主人に大きなストレスと失望と、怒りさえもおぼえていたのです。
「うちの嫁は毎日自分で何本もの注射をうって、お尻もお腹もアザだらけ。本当に苦労しているんだ。」
誰かに治療の話をする度に、こんな事を話ていました。
すると、決まって返ってくるのは「理解してくれる旦那さんで幸せね」という私の気持ちとはかけ離れた言葉だったのです。
結果が出るまでは暗闇の中にいるような精神状態
不妊治療は先が見えない分、結果が出るまでは暗闇の中にいるような精神状態になります。
治療の肉体的苦痛より、結果が出ない事への不安や周囲の人からのストレスなど精神的苦痛を強く感じながら治療をしている女性がほとんどです。
そして、何よりその精神的苦痛やストレスが、少なからず治療にも影響を与えます。
身近に不妊治療をしている女性がいたら、どうしても経過が気になったり励ましたくなったりするでしょう。
それでも、そこは本人が打ち明けるまではじっと待ってあげてほしいと思います。両親や兄弟でも同じです。
そして「二人で幸せに暮らせば、子供なんていなくてもいいじゃない」などという言葉は、ご主人以外の人は言わないであげてほしいと思います。
私は思うような結果にはなりませんでしたが、それでも今はだいぶ落ち着いて笑顔の多い毎日を過ごせています。
現在治療を頑張っている女性の皆さんが、少しでも早く望む結果が出るよう心から祈ってます。