子宮頸管因子(頸管因子障害)の原因と検査・治療法は?
子宮頸管因子(頸管因子障害)の検査法
排卵日の前後に性行し、その数時間後から数日後に頸管粘液を採取し、精子の活動状況を調べる検査が一般的です。
この検査方法を「ヒューナーテスト」と言います。
このヒューナーテストを数回行い、精子がいるか調べるのですが何回検査しても精子がほぼ皆無というような場合、子宮頸管因子(頸管因子障害)と診断されます。
このように頸管粘液内に精子がほぼ皆無というような場合は以下のようなケースが考えられます。
- 抗精子抗体が頸管粘液内にある
- 頸管粘液が酸性、硬い、量が少ないなど、頸管粘液の異常
という大きな二つの理由の他、性行そのものが上手くできていない性行障害という可能性もあります。
なぜこのような事が起こるのは原因不明
これらの原因は現在の医学をもってしても解明されていないのが現状です。
恐らく体調的なところや遺伝、体質などが関係していそうです。
唯一原因がわかっているのが、排卵誘発剤による副作用です。
クロミフェンという排卵誘発剤を使うと頸管粘液が減少してしまう可能性があるんです。
この場合は効果が薄くなろうが、他の排卵誘発剤を使って治療していきます。
また、早期がんの手術など、子宮に関する手術を行った場合、さらに子宮頸部に除去を伴った場合は頸管粘液がかなり分泌されにくくなります。
このように癌の手術や治療を行った場合、抗がん剤の種類によってはホルモンバランスが崩れ、結果として頸管粘液の分泌に悪影響が発生する場合もあります。
最近では若い女性の癌患者が増えてきており、軽度の方や重度の方を問わず抗がん剤を服用する場合も多い事でしょう。
早期癌や子宮頸がん等の治療(詳しくは「癌治療.jpの副作用ページ」を参考に。)をされた方や、ホルモン治療された方は、不妊治療の担当医師にしっかりと伝えるようにしましょう。
子宮頸管因子(頸管因子障害)の治療法
子宮頸管因子(頸管因子障害)の治療法は人工授精が一般的です。
自然に精子と卵子が受精しないのであれば、人工的に受精させ、受精卵を直接体内に戻すのです。
この方法であれば子宮頸管因子であろうが関係ありませんよね。
また、他には頸管で精子が止まってしまうのならば、管を通してしまえ、というバイパス手術もあります。
いまのところこの治療法が有効と言われています。