重度の不妊症や先天的・後天的に妊娠が出来ない方の為の代理出産
簡単に言えば、代理出産とは不妊の夫婦が第三者の女性に子どもを産んでもらうことです。
大きく2種類の方法があり一つは体外受精した受精卵を第三者の女性の子宮に入れ出産してもらう場合があり、もう一つは男性から採精した精子を直接第三者の女性に人工授精する方法です。
あたりまえですが、「子供を得る」という点で見た場合、非常に高い効果があると言えるでしょう。
しかし、日本においては法整備も遅れており、倫理的な反論も根強く残っており、国内事例としてはまだまだ少ないのが現状です。
日本における代理出産
結論から言うと、日本国内では原則として実施されていません。
これは日本産科婦人科学会が制度として認めていない為、日本産科婦人科学会に加盟している病院・産婦人科・クリニックは代理母出産を実施していないのです。
しかし、この日本産科婦人科学会の見解は、あくまで単なる見解に過ぎないため、法的な拘束力はないのです。
このため長野県の諏訪マタニティークリニックなどで実際に代理母出産が行われたケースもあります。
また、テレビで大々的に取り上げられた向井亜紀・高田延彦夫妻の国外で行った代理母出産も代理出産を語る際には欠かせません。
向井亜紀・高田延彦夫妻の子供は海外で生まれましたが、国内での戸籍上の扱いにて色々と問題が発生しているのです。
数多くある代理母出産への批判・・・
このように日本においては法制度もしっかりと整っておらず、国外で代理母出産をしたとしても、その子供の日本国内での血縁関係を認めないなど、広くて深い問題が未解決のままになっているといって良いでしょう。
さらには代理母が子の引き渡しを拒否する事件が起きたり、宗教的・文化的な批判が多かったり、生殖ビジネスへの批判、命に係わる妊娠出産をお金で買うという批判など、まだまだ認知までの道のりは長いと言わざるを得ないでしょう。
インドでは外国人による代理母出産が禁止され、タイでは金銭目的の代理母出産が法律で禁止されました。
ドイツやフランスなど代理出産そのものを禁止していますし、世界的に見れば代理母出産は禁止になっていく流れかもしれませんね。