産み分けのデメリット。妊娠率は下がる?
現在の日本では、少子高齢化の問題が深刻化しています。
その影響によって、第一子を産む母親の年齢も高齢化しており、厚生労働省の調査によると、第一子の出産年齢の平均は30.3歳となっています(2012年のデータ)。
1980年代と比較すると、当時の第一子出産年齢の平均は約26歳前後だったそうですから、約4歳も平均年齢があがっていることになり、このように高齢出産が増えた日本においては、一人っ子や二人のみの兄弟も、自然と増加していることになります。
このような子どもの少ない状況においては、我が子の性別は気になると思われ、その影響が、近年の産み分けを考える夫婦の増加につながっているのではと思われます。
しかし、産み分けの方法は多種多様であり、その中には迷信のような、何の根拠もない方法も存在しています。
例えば、バナナを1日に1本食べている男性は女の子を授かる、満月の夜に性交し、受精することで男の子を授かる、夫婦が靴を履いた状態で性交をすると男の子が産まれる等があります。
どれも、科学的根拠がまったくない、都市伝説と呼ばれるものですが、月と人体には不思議な力関係があるとの噂もあるため、月に関するものは一概に嘘だとはいえないかもしれません。
ただ、産み分けは、それを行うこと自体がストレスとなってしまい、あまりに性別にとらわれすぎて、食生活や夫婦の性生活が負担となってしまう場合があります。
そのため、産み分けは、自分の気持ちとうまく折り合いをつけて、夫婦で楽しく取り組むというのが一番だと思いますが、そのためには、前述のような都市伝説もたまには取り入れてみて、少しリラックスして産み分けのことを考えてみるのも良いのではと思います。
産婦人科での潤滑ゼリーやタイミング法による産み分け法は、一般的な産み分け方法とされており、世間的にもよく知られています。
ただ、この方法でも、産み分けに100%の確証は得られていないというのが現状であり、100%の産み分けを可能にするには、海外で受精卵を検査する、着床前診断を受けるということが、現代の医学で最も確実な産み分け方法となっています。
このような方法をとることななかなかできないため、国内で約70%ほどの確率にかけて産み分けを行うということになりますが、それによって、もし望んでいた性別の赤ちゃんが産まれなかった場合、必要以上に後悔することになります。
海外に行くということもそうですが、その他にも成功率の高い産み分け方法を行おうと望めば望むほど、莫大な費用がかかるということも、産み分けを行ううえでのデメリットです。
普通に性交をした場合と比較して妊娠率は下がる??
また、基本的な産み分けの考え方は、産みたいと思っている性別の染色体を持つ精子が受精する確率を増やすために、それ以外の染色体を持つ精子の受精する確率を減らすというものです。
したがって、普通に性交をした場合と比較して、卵管にたどり着く精子の全体の量は少なくなってしまうため、妊娠する確率はどうしても低くなってしまいます。
さらに、一般的に女性の排卵日2日前、排卵日1日前、排卵日の3日間が最も妊娠しやすい時期といわれているのですが、産み分けを行った場合、女の子の産み分けのタイミングが排卵日の3日前と2日前で、男の子の産み分けのタイミングが排卵日1日前から排卵日1日後までのため、その妊娠しやすい時期の一部でしかTRYすることができないことになります。
特に女の子を望んでいる場合では、男の子よりもそのタイミングの期間が短いため、なかなか妊娠しないケースが多くなっているようです。
これも、産み分けの影響による妊娠率の低下につながっていると思われます。
中国では産み分けの結果、男女比のバランスが崩れ始めています
日本では、近年、少しずつ産み分けを希望する夫婦が増えてきているようですが、それによる弊害はほとんどないようです。
ただ、中国では一人っ子政策等の人口規制対策の影響により、産み分けを希望する夫婦が急増しており、その結果、現在では男女比のバランスが崩れ始め、100:120ほどの男性過多の状況となってしまっているようです。
このような状況をみると、自然の摂理に逆らうことは、国を滅ぼすことにつながるのではと不安になってしまいます。
このような中国の状況を教訓として、産み分けによっておこる弊害についても考え直す必要があるのではと思います。