非閉塞性無精子症(NOA)とは?
精管に閉塞もなく、精液中にも精子が無い非閉塞性無精子症(NOA)
無精子症の2タイプのうち全体の約80%を占めるのがこの非閉塞性無精子症(NOA)です。
無精子症と診断された方のほとんどがこの非閉塞性無精子症であり、無精子症の男性が5人に1人いるとされていますので、日本全国でいったらかなりの男性が非閉塞性無精子症(NOA)を発症しているのです。
これは後述しますが、成人になってからのおたふく風邪や幼少期の高熱などで発症する方もいるからと言えます。
改めてですが、この非閉塞性無精子症(NOA)は閉塞性無精子症とは違い、精管に閉塞がないのにも関わらず、射出された精液中に精子がま全く無いのです。
この為、治療無しに自然妊娠は望めません。
原因は大きく3つあり、
- 精巣内で極々わずかしか精子が作られていない
- 精子が製造途中で成熟停止状態にある
- そもそも精巣内で全く精子が製造されていない
この三つのタイプに分類されています。
精子の製造を助けるような投薬治療を行う場合もありますが、その場合は基本的には1年かかる事もあるような長期的な薬物治療を行うようです。
ただ、3番目の「そもそも精巣内で全く精子が製造されていない」ような場合、症状によっては残念ながら自分とパートナーの遺伝子を有する子供は作れません。
そのような場合は、精子ドナーを用いての非配偶者間人工授精(AID)をお勧めします。
また、それ以外では養子縁組などを行う場合もあります。
精子が1つでも採精出来れば・・・
精液検査で無精子症と診断されても、精巣内からなんとか1つだけ採精出来れば顕微授精ののちに妊娠できる場合があります。
このように精液検査で無精子症と診断されたからといって、その時点で100%妊娠・出産できなくなるわけではありません。
諦めずにしっかりと精巣内まで確認してもらいましょう。
このためにはまず精巣生検(TESE)を受けて自分の精巣内でどのレベルで精子が作られているのかを検査しましょう。