チョコレート嚢胞・嚢腫とは?
子宮内膜症の一種「チョコレート嚢胞・嚢腫」
現代の日本において増加傾向にある子宮内膜症。
日常生活に支障をきたす程の痛みを感じることから、多くの女性が悩んでいると言われています。さらには子宮内膜症が悪化していくと不妊の原因になるともいわれ、重度であればあるほど妊娠率は著しく低下していきます。
そんな子宮内膜症の中で「チョコレート嚢胞・嚢腫」という症状があり、最近ではタレントの藤崎奈々子さんがチョコレート嚢胞の手術で入院していたことで知られていますね。
今回そんなチョコレート嚢胞・嚢腫とはどんな症状なのかご紹介していきます。
子宮内膜症が原因でチョコレートのような色の嚢胞が発生
卵巣に「子宮内膜症」ができてしまった場合、そこに生理の度に血が溜まってしまうことがチョコレート嚢胞・嚢腫の原因です。
その血だまりが徐々に変化していき、まるでチョコレートのような色の嚢胞になってしまうので、”チョコレート”嚢腫という風に呼ばれているのです。
このチョコレート嚢腫は、卵巣に限らず、稀に子宮の表面や骨盤内、肺などにもできることがありますが、特に卵巣に発生した場合は月経時等に酷い痛みを覚えることも。
さらには重症化していけば卵巣のほぼ全体を占めるまでに腫大し、妊娠率を大幅に低下させてしまうのです。
深刻な妊娠率の低下
そう、前述のとおり重症化したチョコレート嚢胞・嚢腫は深刻な妊娠率の低下を引き起こします。
30代で子宮内膜症を発症し、さらにチョコレート嚢胞を有する重症例となると、約3年間での妊娠率は約5%まで下がるとされています。
また、卵巣がんが発生することもあることから、早期治療および早期発見のための定期的な検診が求められます。
月経痛が激しい方、いつもより痛むようになってきた方はぜひとも早めに産婦人科へ行くことをお勧めします。